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人力車

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28.小さき天使たちの歌

28.小さき天使たちの歌   

朝もやの中を 足早にうつむいて歩く
檻のような校門の前 今日も始まる戦いの舞台に 僕ら次々に飲み込まれてく
まるでゴングみたいに 始業ベルが鳴り響く
感情を殺してファイティングポーズ 
いい子悪い子できる者できない者  
蹴落としあいの試合が始まる
教室の中にあるのは さめた目と鉛筆の音 
次第に僕らふれあいを失ってく
群れからはぐれた 少年たちは 
生きるために弱きものをたたく
もがくものは空をみつめ 鳥になることを夢見る
どんないさけんでも誰もがきづかないふり
「ねえ、あなたはどうして黙って
通り過ぎてしまうんですか」
小さき天使たちの歌声が
消えたのはいったいなぜなんだ
かすかに歌う君よ もう少し あともう少し 
大きな 声を出そう
いつだって問題は 少年たちの方にあり 
本当のこと誰も見ようとはしない
少しでも自分の間違いを認めれば 
全てが崩れ落ちてしまうのかい
すべてお前たちのためと 善人面ぶらさげた 
いったいあなた何を知ってると言うんだ
僕たちは僕たちの力を信じて 
生きていこうとしているだけなのに
小さき天使たちの歌声が
消えたのはいったいなぜなんだ
かすかに歌う君よ もう少し あともう少し 
大きな 声を 出そう
小さき天使たちの歌声が
消えたのはいったいなぜなんだ
かすかに歌う君よ もう少し あともう少し 
大きな 声を 出そう


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